キスでうつる!?EBウイルス感染症について
生徒さん: こんにちは、ころちゃん先生!EBウイルスって何ですか?
ころちゃん先生: EBウイルスは、Epstein-Barrウイルスのことで、さまざまな感染症を引き起こすウイルスです。読み方は「エプスタイン-バール」です。
初感染が起こると、伝染性単核球症という病気が発症します。
生徒さん: 伝染性単核球症ってどんな病気ですか?
ころちゃん先生: 伝染性単核球症は、
伝染性単核症
・高熱
・全身のリンパ節の腫れ
・肝臓や脾臓の腫れ
・発疹
などの症状が現れる病気です。
大体1か月ほどで自然治癒することが多いんですよ。
生徒さん: ほかにもEBウイルスが関係している病気ってありますか?
ころちゃん先生: はい、EBウイルスはBurkittリンパ腫や上咽頭癌といった病気とも関連しています。
生徒さん: 幼児期に感染したらどうなるんですか?
ころちゃん先生: 幼児期に感染すると、症状が出ずに不顕性感染に終わることが多いです。
生徒さん: どうやって感染するんですか?
ころちゃん先生: 主な感染経路は接吻です。唾液中に含まれるEBウイルスが経口的に感染します。だから「キスでうつる」と言われているんですよ。また、「kissing disease」とも呼ばれています。
生徒さん: そうなんですね!感染が確認されたらどうやって治療するんですか?
ころちゃん先生: 伝染性単核球症は自然治癒することが多いので、経過観察が一般的です。
ただし、発症期間中はペニシリン系やセフェム系の抗菌薬は避けるべきです。これらの薬を使うと、発疹が悪化しやすくなります。
重症例では副腎皮質ステロイドの投与が行われることもあります。
生徒さん: 治療が終わったら、また感染することはありますか?
ころちゃん先生: EBウイルスに感染したことがある人は、抗EBウイルス抗体が体内にあります。ですから、再感染することは一般的には稀です。ただし、免疫力が低下している場合には、再感染のリスクが高まることがあります。
生徒さん: 免疫力が低下している人には、どんな症状が現れることがありますか?
ころちゃん先生: 免疫力が低下している人の場合、EBウイルスによる日和見感染が起こることがあります。
例えば、AIDS患者では、毛様白板症という舌側縁に発症する縦のひだ状白色病変が現れることがあります。
生徒さん: ありがとうございます、ころちゃん先生!今日の説明で、EBウイルス感染症についてよくわかりました